恋愛中のお悩み:中絶
中絶について知りたい男性のみなさまへ
中絶手術は、誰しも「望ましい」と考えるものではありませんが、同時にさまざまな事情によって必要とされるものです。
「どうすればいいのだろう」と不安や心配に襲われるかもしれませんが、できるだけ早く決断しなければならない問題でもあります。
普段、生理の順調な女性の場合、1週間〜10日遅れているようであれば妊娠している可能性があります。
中絶可能な期間について
中絶手術は、妊娠21週目まで(満22週未満)がタイムリミットと法律で定められています。
この週数については、最後に生理が始まった日を0日と数えます。
そして11週までを妊娠初期、12週から21週までを妊娠中期と呼びます。
妊娠初期であれば、中絶手術はほとんど日帰りで終わりますが、あまりに早すぎるのも問題があり、5週目くらいから処置が可能となります。
妊娠中期に入ると方法も複雑になり、女性の体への負担も大きくなります。
そのため費用も大幅に高くなります。
中絶手術の費用について
妊娠初期 | 10〜15万円 |
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妊娠中期 | 40万円〜 |
中絶には、あなたの同意書が必要です
中絶手術を行うにあたり、必ず手術を受ける本人とそのパートナー
(正式な婚姻関係にある人、または実質的に夫婦関係にある人)の署名・捺印のある同意書がなければなりません。
ただしご本人の同意書のみで良い場合もないわけではありません。
また医院によって異なりますが、当院では16才未満の方に限っては保護者の同意書も必要です。
みなさまそれぞれに色々な事情があると思います。
ご相談いただければ幸いです。
避妊について、知識を深めておくことが必要です。
お互いを慈しみ、望まない妊娠を避けるためには、さまざまな方法があります。
はじめから妊娠をしない方法として、低容量ピルや薬物添加IUS、コンドームなどがあり、もしものときのために緊急避妊ピルなどがあります。
それぞれ種類が複数あるだけでなく、避妊の確率や必要な手間・費用が異なり、感じられるメリット・デメリットもさまざまです。
ご相談をいただければ、お二人にとって適切な方法をご提案できます。
心のケアも重要です
統計によると、妊娠中絶を経験した女性の半数にストレス症状があらわれるそうです。
またその2割がPAS(中絶後遺症候群)と呼ばれます。
悲しみや罪悪感が心を抑圧し、PTSD(心的外傷後ストレス障害)となってあらわれるのです。
PASの主な症状
- 過剰な驚きの反応
- 怒りの爆発
- 不眠
- フラッシュバック
- 記憶障害
- うつ状態 など
またこういったことは、男性にもあらわれることがあります。
「中絶をさせてしまった」というショックが、男としての能力を自己否定することにつながり、無力感や情緒不安定、性機能障害、うつといった症状にあらわれるのです。
やはり、お互いにひとりで問題を抱え込まず、専門家のカウンセリングを受けるなどケアを受けることも視野に入れて考えていただきたいと思います。